『人は、お母さんみたいに強くない』


娘は そう、言います。


わたしだって 最初から こんな風な人間ではなかったよ。


怖くて怖くて、心臓がバクバクしたし、空ちゃんを泣かせることもした。

空ちゃんを傷つけて、泣かせて、打ちのめしたこともあった。


だから、泣かせたくないために もっともっとと工夫した。


そうやって わたしは歩みを進めてきたんだ。



自分を肯定して生きてるだけなんだ。


自分を肯定するのに勇気なんていらない。


ただ、愛しかない。


愛することを教えてくれた空ちゃんの愛に報いるために、わたしはわたしを愛しているだけなんだ。